第一生命から認知症保険が販売!認知症保険から考える「長生きリスク」
第一生命から認知症に関する保険が発売されるというニュースがありました。
ここ最近認知症に関する保険の販売が続いています。
第一生命の保険はどのようなものなのか、現在販売されている認知症に関する保険はどのようなものがあるのか、そしてそこから「長生きリスク」について考えていきましょう。
第一生命の認知症保険はどんな保険?
今回、第一生命が販売する保険は、かんたん告知「認知症保険」という名で2018年12月18日に販売されます。
この保険の特徴は、
①予防・早期発見
②心のケア
③保険金請求サポート
という3つの観点からサービスを提供している点です。
①の予防・早期発見では、業界初であるスマートフォンで5分間の動画閲覧をして、認知機能チェックアプリを提供しますが、こちらは保険業界初となるようです。他にも頭の元気度をテック出来るものや認知症予防プログラムを提供するようです。
②の心のケアとしては、ALSOKと提携して緊急時に家族からの電話依頼でガードマンが代わりに家庭を訪問してくれるシステムがサービスとして提供されます。また、認知症相談ダイヤルで認知症介護等の経験がある看護師が相談に乗ってくれるようです。
③の保険金請求サポートでは、診断書の取得代行や指定代行請求特約で診断書を取得してくれたり、家族が保険金を請求できたりします。また、こちらには介護相談サービスが付いているため、介護認定の手続きや介護施設の紹介なども行なっています。
「かんたん」という名前が付いている通り、健康状態に不安があっても認知に関する持病がないなど4つの告知項目が全ていいえであれば申し込むことが可能です。
保険は認知症に特化しているため、保険金は認知症と診断され、かつ公的介護保険制度で要介護1以上の認定が有効期間中であれば支払われます。
保険料は、55歳、保険期間、保険料払込期間ともに終身、保険金額が300万円とすると、男性で月額3,909円とさほど高くもありません。
また加入年齢は85歳までなので、認知症が心配な高齢者でも加入することができます。
色々な保険会社も販売している認知症保険
第一生命に限らず、ここ最近保険会社各社で認知症に関する保険が出始めています。
太陽生命では「ひまわり認知症予防保険」として認知症の予防と認知症になった時の保障を準備する保険を販売しています。
朝日生命は「あんしん介護認知症保険」という名前で年金タイプか一時金タイプか選べる保険を販売しています。
東京海上日動火災保険は、認知症患者の行方不明や事故に対応した保険を販売しています。
また、日本生命とあいおいニッセイ同和損保は高齢の親が線路内に立ち入って電車を止めてしまったケースなどを受けて運行不能事故、別居の父母も保障範囲に含めるような保険を販売しました。
長生きリスクに本人・家族で備える
認知症に関する保険が増加している理由は、高齢化に伴う認知症患者の増加、それに伴う需要の増加です。
ニュース内にもありましたが、認知症患者は2012年に462万人でしたが、25年には700万人となり、65歳以上の人口の5人に1人をしめると言われています。
認知症はただの物忘れとは異なり、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりと様々な障害を起こす症状のことを言います。
そのため必ずしも高齢者がなるものではありません。しかし、一部のデータによれば年齢が上がればその分、認知症患者が増加傾向にあると言われています。
また、核家族が増えていて、高齢の親が遠方に住んでいる方も多くなっています。
これらの現状を考えると、本人はもちろん、高齢の親がいる方は家族で様々なリスクを考える必要があります。
人生100年時代、長生きリスクという言葉を多く聞かれるようになりました。このように聞くと長生きするのって大変だなと思うかもしれませんが、寿命が長くなるということは、その分楽しみも多くなるということです。
人生を楽しむため、特に退職後は3つ必要なことがあると言われています。それは、「健康」「お金」「生きがい」です。
生きがいとは、趣味でも家族でもコミュニティでもなんでも良いので楽しみを持つことです。
保険だけが「お金」や「健康」の不安を消してくれるツールではありませんが、1つの選択肢として検討してみるのが賢い選択をするためには大切です。リスクに備えるのは人生を充実させるための方法として、この機会に長生きリスクについて考えてみましょう。
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