日本生命社が就業不能保険を販売開始。働けなくなるリスクに保険で備え。
日本生命保険が10月より「就業不能保険」の取り扱いを始めることを発表しました。
「就業不能保険」は、病気などで働けなくなると保険金が支払われる保険です。
生命保険会社が取り扱う保険商品は、元々は死亡保障が主流でしたが、長生きの時代、そして生涯独身者が増え続けていることにより、販売する保険商品も大きく変わってきています。
長生きの時代となり、個人年金保険や終身医療保険などが脚光を浴びてきました。
老後の資金に不安を感じての個人年金保険、医療費に備えた医療保険と、生きていく上での自助努力が必要になってきている時代になったと言えると感じます。
そして、残された遺族に保険金を残すと言う考え方の他に、自分が病気になり働けないことにより収入が減少したり、無収入になった際の不安を感じ、それに備えると言う保険商品が注目されてきています。
「就業不能保険」はそのニーズに適した保険と言えるのではないでしょうか。
しかし、「就業不能保険」は最近販売され始めたばかりというわけではなく、どちらかと言うと損害保険会社が扱う商品と言う位置付けでした。
日本生命保険においても、1993年に就業不能保険を取り扱い開始していたものを1996年にニッセイ同和損害保険に商品を移管した経緯があるのです。
死亡リスクよりも働けなくなるリスクに備えをする時代。
取り扱っていた「就業不能保険」を損害保険会社に移管した経緯があるにも関わらず、日本生命が「就業不能保険」に再参入する理由は何でしょうか。
アフラックや住友生命が「就業不能保険」を販売しており、市場が伸びているのです。商品に時代が追い付いたと感じます。
市場が熟してきたため、再度、日本生命が自ら「就業不能保険」を取り扱うことにしたのだと思います。
医療の進歩により、病気やケガをしても生存する可能性は高くなっている反面、治療に時間を要したり、後遺症のために思うように仕事に復帰できないことも考えられます。
「就業不能保険」の必要性を感じ、加入検討をする人も増えるのではないでしょうか。
次の記事:生活習慣病でも入院日数に影響なし?第一生命がAIを用いて分析